スティーブ・ジョブズ氏がスタンフォード大学卒業式で行ったスピーチをご存知でしょうか?
「自分の興味と感覚に従って出会ったものの多くが後から見れば非常に価値のあるものでした。」
とコメントをしています。
彼は大学を中退した後、18カ月間大学に残り、もぐりで興味のある科目だけ受講していたのですが、それが後々アップルコンピューターを作る上で役に立ったと卒業生を前にスピーチしました。
ニュージーランドの高校も近い物があるかもしれません。生徒は自分の興味のある科目を中心に選択出来るのです。
NZでは、学年と教科はバラバラ!!
ニュージーランドと日本の高校の大きな違いはニュージーランドでは自由に教科を選択出来ると言う点が上げられます。
日本では
高校1年生→高校1年生の教科を履修
高校2年生→高校2年生の教科を履修
高校3年生→高校3年生の教科を履修
ニュージーランドでは
高校1年生→高校1、2、3年生の教科を履修
高校2年生→高校1、2、3年生の教科を履修
高校3年生→高校1、2、3年生の教科を履修
※それぞれの学年でしか選択出来ない科目もあります。
ニュージーランドでは高校1年生であっても3年生の教科を履修出来る。
では、どうやって履修する科目を決めるのか?ですが、基本的に、選択教科のレベルを決められる基準は、自分の英語力です。
英語力がアップすれば上の科目を履修することが可能となる訳です。
選択科目例
では実際の選択科目例を見てみましょう。
理数系科目が好きなA君
ESOL(英語授業)×2、Mathematics ,media production ,Economics ,Biology, Chemistry, Web designを選択
芸術関係が好きなCさん
Painting and Related Media, Graphics, Drama ,History, Music, Accountingを選択
など自分の得意分野を選択できるのです。
高校1年生・・・year11
高校2年生・・・year12
高校3年生・・・year13
となります。
ニュージーランド全国統一試験 NCEA
NCEA試験は、NZQAが定めている全国統一模試で、毎年11月14日~12月15日までの間で行われます。
※NZQA(日本で言う文科省)がNCEA行っています。
このNCEAには様々な教科があり、英語、数学、科学や物理などがありレベルが1~3に分かれるのですが、ニュージーランドやオーストラリアの大学へ進学する場合はレベル3の取得が必要になります。
日本の大学へ帰国子女枠で進学=NCEAレベル3は必要なし
ニュージーランドやオーストラリアの大学へ進学する=レベル3が必要
NCEAのレベル1は以下の資格と同等です。
・イギリス全国共通中高等学校修了証
・カナダあるいはアメリカのGrade10
・オーストラリアの数州におけるYear10
学校修了証(School Certificate)、中学校修了証(Junior Certificate)、学業達成修了証(Achievement Certificate)
NCEAのレベル3は以下の資格と同等です。
・イギリスAレベル
・オーストラリアの数州におけるYear12
※ニュージーランド教育省国際政策開発課より
成績の仕組み
では、このNCEAはどのように成績に評価されていくのでしょうか?
日本との大きな違いはニュージーランドでの成績は、学内の成績とNCEAの成績で総合的に評価されるというところです。
※学内評価はinternalと呼ばれ、学外評価はexternalと呼ばれます。
日本の高校では学内の成績だけで単位を取得していきますが、ニュージーランドでは学外の試験であるNCEAも評価の対象に入るという訳です。そして単位を積み重ねていき高校卒業資格を得ることになります。
internal(学内評価)は、学校の授業で担当教諭が行います。
external(学外評価)は、年末のNCEA試験での点数によって、単位を取得します。
では次に大学進学を見ていきましょう。